Description
着物の種類について
小ぢんまりとした絵柄や小さなパターン装飾を部分的に描いた付け下げの着物です。
付け下げとは…
生地の一部のみに小さくおさまっている細かな模様が施されている和服を指します。訪問着の代用品とされることもありますが、着物の格としては訪問着に次いで高いものに当たります。派手な印象を与えがちな訪問着を着用するには少し大げさな場面(小さなパーティーや観劇、お茶会など)ではよく上品なオシャレ着として着られ、訪問着と同様に既婚・未婚問わず着用できます。また、多くの場合は訪問着に比べて割安な価格で手に入りますので、何着か持っておくと便利です。
付け下げの特徴は…
小さめの模様を使用した装飾や小ぢんまりとした絵柄が部分的に施されているのが特徴です。訪問着とは反対に、模様が縫い目にかからないように描かれていますが、着用した時に全ての柄が上を向き、左右の身頃や肩から袖にかけては繋がりません。これにより、模様が飛び飛びに施されることになりますが、全体的にバランス良く裾や袖、胸や肩の部分に配置されている。
着物の柄について
①ススキ
薄とも書き、花穂が出たものは尾花といいます。万葉の時代から、神への供え物や魔除けとして用いられてきました。衣裳の文様には、単独で表現されることは少なく、他の秋草や月、小島などと組み合わせて写実的に描かれたものが主流です。
②椿
椿は春の到来を告げる聖なる木として庶民の間で古くから親しまれてきました。平安時代には神社の正月に用いられ、悪霊を払う卯杖を椿の木で作ったと言われます。また、千利休の茶道の伝統を引き継いだ茶道家では、茶花として椿を茶室の庭に植えて楽しんできました。一方で花が首からぽとりと落ちる様子が不吉とされ、好まれなかったため、家紋にはあまり使われてきませんでした。
③梅
奈良時代初期に日本にやってきました。極寒の中ほかの花に先駆けて咲く梅は、逆境に耐える人生の理想とされ、縁起のいい花として愛好されてきました。
また、学問の神様とされる菅原道真が梅の歌を詠んだことから、梅は道真公の象徴となり、やがて天満宮の社紋になりました。